NSRR計画

 NSRR計画は、反応度事故時の原子炉燃料のふるまいを解明するための総合実験計画として1975年に開始されました。第I期計画では、未照射燃料(新品の燃料)を対象とした実験により反応度事故に関する現在の安全基準の基礎となる様々なデータを取得しました。
 1989年の施設改造により照射済燃料(原子炉で使用された燃料)の取扱いが可能となり、照射済燃料実験を中心とした第U期計画が開始されて現在に至っています。現在の主な実験は、原子力発電所で実際に長期間使用されたウラン燃料やウラン-プルトニウム混合酸化物燃料(MOX燃料またはプルサーマル燃料)を対象としたもので、長期間使用された燃料に特有の事故時ふるまいについて現象の解明やデータの取得を行っています。
 発電用原子炉の燃料に加えて、研究炉や高温ガス炉の燃料を対象とした実験も行っており、他では得られない貴重なデータを発信してきました。